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黒檀のように黒く 雪のように白く 血のように紅い

最近リボーンは寝ているランボの目をこじ開けることがあった。
「あだ!いたいよ、リボーン何するのさ!」
「別に」
「何!せっかくて寝るんだから静かに寝かせてよ・・・」
もぞもぞとめくれたシーツにもぐりこむランボをリボーンはじっと見つめていた。
「・・・紅くないんだな」


見たのは偶然だったと思う。
愛人との久々の逢瀬で、食事を済ませ、さてホテルに行こうかとふらりとローマの街中を歩いているところだった。
楽しげな愛人の様子にリボーンも表に出ないが楽しい心持になっていると低く雷鳴がとどろいた。地響きまで聞こえそうなそれに、リボーンは顔を硬くする。
「やだ・・・・急に天気が変わったわね」
愛人がリボーンに身を寄せてきた。怖そうなそぶりに思わずかばうように抱え込み、柔らかい声音を作る。
「このワンブロック先のホテルに部屋がとってある。そこにいって先に休んでてくれ、その間に雷も行ってしまうだろう」
愛人を放すと、リボーンは雷が走った方向を眺めた。サルスティオ広場のほうだった。きびすを返すとそちらへ足を速めていく。
人の争う声が聞こえてくる。
マフィア同士の抗争かと、無意識に銃を探る。ここで参加するつもりはないが、念のため。
息を殺し気配も消すと、広場を伺った。
やはりマフィア同士が戦っている。銃弾の飛ぶ音、人の殴りあう音。血が流れる匂い。
その中で一人静かにたたずんでいるやつがいる。
(ランボ)
静かに呼吸を繰り返し、集中しているように見える。緩くはおったシャツは風を含んで波打っている。時折細い体が晒される。
ウェーブがかった髪が浮かぶと、電撃角が晒された。ばちり、と火花が散った。
ズ・・・・、土地が震えた。勢い良く光が走ったと思うと、広場にクモが足を広げる形に雷が広がる。
「!?」
あまりのまぶしさと衝撃に広場で戦っていた人々は思わず地に伏せる。
そして影で伺っていたリボーンも目を見張っていた。
ランボの目が、血のように滴る紅になったのだ。
驚いた。
それを目撃したのはリボーンのほかに数人いたようだ。雷の衝撃からかろうじて目を守ったものは、今度はランボの目に腰を抜かした。
しかし雷がなければ、いつもの翠の頼りない色にもどった。
(・・・なんだ、ありゃ)
ランボのファミリーが、抗争相手を引き立てていくのを見送り、潜めた息を吐いた。そのままランボはファミリーについていかずに、ふらりと歩いていった。
リボーンが泊まる予定のホテルとは逆方向に。あれから先は広場が多いが何もない。
リボーンは気になったが、愛人もおいていることだし放っておくことにした。ただホテルにもどっても、あの紅い目が気になって気もそぞろだったけれども。


あの後調べてみたら、緑の目は雷の光を網膜で反射して赤い色を浮かべるようだ。
だからリボーンは時々ランボの目をこじ開けてみてみる。あの赤い色を浮かべやしないかと思って。
そしてランボの目をこじ開けた後、一緒に寝転がりながら童話の一説を繰り返す。
『黒檀のように黒く、雪のように白く、血のように紅い』

黒くつやのある髪を持ち、伊達男らしく白い肌を持ち、血のように紅い目を持つランボ。
それを考え付いた時に、リボーンは忌々しげに舌打ちしてシーツを引っかぶった。
なんとまぁ。
似合わないことを考え付いたものだ。
泣き虫でとろくてウザくてどうしようもない殺し屋に。


今しばらく夢見がち。
やっとランボの赤い目話を出せて幸せ。
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